外国にルーツを持つ子どもたちの高校入試において、各都道府県や自治体での対応に大きなバラつきがあり、地域格差があることがNPOの調査で明らかになった。

昨年末で、在留外国人数は270万人を超えた。新たな在留資格が2019年4月より創設されたことにより、今後も家族帯同による外国籍の子どもの増加が見込まれる。教育現場では、日本語指導を必要とする子どもたちへの具体的な対応が求められているが、数や指導方法が十分に追いつていない現状がある。他にも、不就学や義務教育年齢を超えての来日、高校入試の壁、地域格差など、課題は山積している。

今回の調査は、NPOを中心とする「外国人生徒・中国帰国生等の高校入試を応援する有志の会」が、47都道府県と市立高校がある自治体あわせて61地域の状況について行われた。日本語指導が必要な外国籍の生徒に対して、特別措置(時間延長、漢字にルビ、辞書の持ち込み、教科減などの措置)や特別入学枠の有無、対象となる滞日年数制限などについて調べた。

特別処置や枠をすべて設けている地域は、神奈川県・茨城県・山梨県・鹿児島県・長崎県・福岡市の6地域にとどまった。一方でまったく措置や枠を設けていない地域が、石川県・高知県・さいたま市の3地域だった。

調査によってもうひとつ浮かび上がった課題は、日本語指導が必要な児童生徒の多い10都府県で特別措置や枠があることが比例していない状況だった。対応もバラつきがあり、全日制高校で特別措置を設けているのは、4県しかなかった。

なぜ、このような地域格差がうまれてしまうのか、有志の会の世話人である小島祥美さん(愛知淑徳大学交流文化学部准教授)に話をきいた。

「大学入試と異なり、公立高校の入試は都道府県が実施する。その裁量は各地域に委ねられていることが地域格差の発生する原因だ。」と小島さんは指摘する。

「日本で育ち、将来日本で働くことを希望している子どもたちはたくさんいる。キャリア支援を考えたときに、高校卒業は今後の進路に大きな影響がでる。だからこそ、高校受験での外国人生徒への特別な配慮を全国的に促進してほしい」と話す。

6月に文部科学省が、外国人の受入れに関する教育環境整備について、新たに取り組むべき施策を取りまとめた。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ukeire/1417980.htm

日本に暮らす外国にルーツを持つ人たちに、合理的な配慮として、教育の機会が均等になるような体制をNPOも一体となってつくっていきたい。

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