「パブリックコメント」に1万件を超える意見が寄せられるケースが相次ぎ、対応に当たる職員の負担が増しているという報道が先日あった。「政府は民意の正確な把握を阻害しかねないとの懸念を踏まえ、官僚トップが集まる会議などで対策を練り始めた」と書かれている記事も一部あった。
しかし、数の多さの問題と対応する効率化の議論だけをしても、「民意の正確な把握」という趣旨には近づかないのではないか。
パブリックコメントとは、行政が政策を策定する際に、市民から意見や情報を募集する手続きであり、市民参加の代表的な手法で、透明性や公正性を高めることを目的としたものである。
これまで、NPO CROSSでも、「パブリックコメント制度は機能しているのか?」(https://npocross.net/116/)という記事で問題提起されている。寄せられた数の多さと効率化という限定的な問題ではなく、パブリックコメントが行われるまでのプロセスや市民への告知、提起された課題に対する検討方法など、議論すべきことは多数ある。もし数の問題を提起するとしたら、なぜこんなにパブリックコメントの数が少ないのか?と思うことも多々あり、本当に市民の意見を聴こうとしているのかと疑念がわくような短期間での募集なども過去にあった。
ある自治体では、計画づくりの委員を市民公募するなど、別の手法で市民の声を聴く取り組みが行われている。市民の声が計画・政策に反映される方法を、市民も一緒になって検討していきたい。