多くのNPOが年度末となる3月。
事業の締めくくりのタイミングでもあり、多数のイベントや報告会など催しが予定されていたであろう。
しかし、新型コロナウイルス感染症についての基本方針を政府が示し、3月以降のイベントや会議の中止が相次いでいる。日本NPOセンターのメーリングリストでも、イベント中止のお知らせが多数投稿されている。

各NPOも様々な影響を想定し、組織的な対策が求められている。

今回の感染症の広がりによって、健康への影響は一番の心配ごとではあるが、それとともに、差別や偏見による分断を生んでしまわないかという懸念がある。

すでに、差別的な行動が中国やヨーロッパなどで起きているニュースが報道されている。
WHO(世界保健機関)は、フェイクニュースが広く拡散されていくことを「infodemic(インフォデミック)」と名付け、情報の混乱が生じていることを指摘する。

インターネットやSNS上で感染症に関する様々な憶測や信ぴょう性の低い情報が、人々の不安をあおり、結果、正しい情報も伝わりづらく、必要なことも懐疑的に受け止める心理状態になってしまうことをさす。

そういった社会不安によって、感染者や家族、またその身近な人たちを差別・排除してしまうことがないようにしたい。

だからこそ、政府や行政には正確なファクトを提供してほしい。
もちろん、すでに実施されている最大限の人権が配慮された情報である。

私たちNPOも、ファクトをもとに、差別・分断にあらがう連帯をつくる意思決定や行動をつくっていきたい。

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