学校教育のみが教育なのか -市民の尊厳をいかに守るか。問われる市民活動の価値-

10月17日に開催された滋賀県首長会において、滋賀県東近江市の小椋市長が「文部科学省がフリースクールを認めてしまったことにがくぜんとしている。フリースクールは国家の根幹を崩してしまうことになりかねない(一部要約)」と発言 …

ディスカバリーくまもとの取り組み~子どもたちを中心とした英語での文化の伝承~

<取材・執筆>千綿 海大  <取材先>NPO法人ディスカバリーくまもと 理事長 田嶋 尚美さん 「ディスカバリーくまもと」とは? 熊本の美しい風景、豊かな歴史、独自の文化を世界に発信することを目的として設立された団体、そ …

転生、マヨネーズあるいはウニと巨大な市場~我々は巨大な市場とどう生きていくか~

『もしこの世に転生というものが本当にあるなら、私は債券市場に生まれ変わりたい。』30年程前にこう言ったのは、当時のビル・クリントン米大統領のアドバイザーでした。その理由は、債券市場は価格変動を通じて、政治家を思いのままに …

オンラインか対面開催か、それが問題だ。

2023年8月31日に、日本NPOセンターは「NPOと行政の対話フォーラム」を開催しました。このフォーラムは2002年から毎年開催しており、全国各地から行政職員とNPOスタッフとが一堂に会して議論する機会として好評をいた …

「誰も取り残さない」被災者支援のために 今こそ災害法制の改正を

<取材・執筆>時盛 郁子 <イベント>3.11から未来の災害復興支援を提案する会 「一人ひとりを大事にしだれも取り残さない被災者支援制度を求める」緊急院内集会 こんな思いをするなら、あの時死んでいればよかった――。配布さ …

国連ビジネスと人権の作業部会 日本訪問と市民社会

国連ビジネスと人権の作業部会の見解 国連のビジネスと人権の作業部会は、2023年8月4日の記者会見において、日本での調査についての初期的見解を公表しました。会見後の記者との質疑は、ジャニーズ事務所の問題が大きく取り上げら …

米国ロックフェラー財団がコロナ禍対応から学んだこと ~災害時の日本のNPOへの示唆~

地域に根差した団体の顕著な役割 米国ロックフェラー財団が先ごろ公表した、2020年から2022年の3年間を対象にしたインパクトレポート(Confronting Crisis by Catalyzing Change, I …

「前に進もうとする姿勢」が社会を変える 30才以下が考える持続可能な社会のつくり方

<取材・執筆>時盛 郁子 <イベント>みんなの市民サミット2023 分科会:Youth Summit 2023 in 広島 ~Redefine our future through sustainability~ 「みな …

子どもたちと地域に寄り添う地域食堂「ぽぴカフェ」

<取材・執筆>千綿 海大  <取材先>NPO法人ポピンズくまもと 地域食堂「ぽぴカフェ」 代表 森髙 麻里さん 地域食堂「ぽぴカフェ」(代表:森髙麻里さん)は、NPO法人ポピンズくまもとが運営する、熊本市西区にある地域食 …

手が届く距離から公共を創り出す

「公民館のしあさってはデザインのしあさって!? 」展が東京ミッドタウンで開催されている(*1)。  この一環で3月23日に開催されたトークセッション「顔の見える公共って成り立つの!? 〜自家製の公共って!?〜」 …

虐待を受けた当事者について知り、当事者へのサポートを考える

<取材・執筆>木下 祐一  <講演会>しょうりゅうのつどい「虐待をうけた当事者のきもち」 2023年2月23日(木・祝)、佐賀県小城市にあるゆめぷらっと小城にて「虐待をうけた当事者のきもち」という講演会が開催された。この …

ならサポートワークラボに聞く、障害者の就労支援

<取材・執筆>大沼 育夢  <取材先>特定非営利活動法人ならサポートワークラボ 理事長 小島 秀一さん 「働くことがゴールではない。障害のある人や生きづらさを感じる人が働き続けられる手助けをしたいんです」。そう語るのは就 …

インクルーシブデザインから広がる相互理解

<取材・執筆>やまべ なつえ  <取材先>特定非営利活動法人Collable 代表理事 山田 小百合さん 「インクルーシブデザイン」という言葉を聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?今でこそインクルーシブという言葉は広く …

日本で暮らす外国人を支える「RINK」の活動~多国語の相談窓口で人権を守る~

<取材・執筆>シュナイデル 恵里花 <取材先>RINK-すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク 事務局長 早崎 直美さん 「外国人だからといって最初から疑ってかかられたり、話をちゃんと聴いてくれなかっ …

市民活動は問題提起である

日本NPOセンターの設立にも深く関わり(*1)のある、たんぽぽの家が50周年を迎えられました。たんぽぽの家は奈良に拠点を持ち、障害のある人たちの生きる場づくりに取り組んでいる団体です。これを記念して奈良で行われた展覧会「 …

避難所に「行けない」セクシャルマイノリティ

<執筆>安岡 和由  <セミナー>GID Link 人権研修「多様な性〜性別不合・性別違和について〜」&公益財団法人福岡県人権啓発情報センター(ヒューマン・アルカディア) 県民講座「被災地のLGBTQ+支援」 1.災害時 …

ファクトを集めること

私が運営委員をしている狛江市市民活動支援センターが、市内の団体を対象とした調査結果を、昨年発表しました。市民活動支援センターが動き出して5年。市内の団体の課題をもとに、次の5年計画を作っていくことがねらいでした。 登録す …

「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」成立。そのポイントを整理します。

2022年12月10日、「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」が成立しました[1]。11月18日に政府が概要を提示し、12月1日に法案が閣議決定。そこからわずか9日間という異例のスピード成立です。成立したか …

「生きられない!」在留資格を持たない外国人の明日を守る未来へ

<執筆>シュナイデル 恵里花  <イベント>移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連) 在留資格のない外国人の生存権を求める院内集会と省庁交渉「生きられない!ー在留資格のない外国人の現状と支援現場からの提言」 2022年 …

子どもに選択肢を フリースクールと経済状況

<取材・執筆>安岡 和由 <取材先>NPO法人フォロ 理事・事務局長 中嶋 千賀さん 1.はじめに──フリースクールにかかる費用 筆者は大学生で、フリースクールでインターンシップ活動をしたことがある。それをきっかけに、フ …

「被害者救済・再発防止のための寄附適正化の仕組み(概要)」を読む

旧統一教会による霊感商法や悪質な献金集めが問題になっていることを受けて、被害者救済のための新法が検討されています。この新法は寄附募集を規制することを想定しているため、NPOの活動にも影響を及ぼしかねません。霊感商法等によ …

小水力発電の現状と課題

<取材・執筆>西山 慶 <取材先>特定非営利活動法人PVネット兵庫グローバルサービス 副理事長 林 洋幸さん 河原 一郎さん 理事 下井 脩さん 再生可能エネルギーの中でも、「小水力発電」に関心をもち、特定非営利活動法人 …

被災地における要配慮者支援について見えてきた課題~多様な人々が身を寄せる避難所のあり方とNPOの活動について考える~

<取材・執筆>やまべ なつえ  <取材先>認定特定非営利活動法人ゆめ風基金 理事・事務局長 八幡 隆司さん 今年も台風や大雨による被災地の報道が続いています。ひとたび災害が発生すると自宅が住めない状態になってしまい、避難 …

口唇口蓋裂当事者が“前を向ける”場所。「口友会」50年の確かな歩み

<取材・執筆>竹林 徹  <取材先>口友会(口唇・口蓋裂友の会) 会長 佐野 智さん 会員の皆さん 生まれつき口唇(くちびる)や口蓋(口の中の天井部分)に割れ目がある、口唇口蓋裂という疾患がある。日本での有病率は、約50 …