自然資本の回復 ~身近な自然環境への注目~

小学生のときに、夏休みの自由研究として「地球温暖化」を取り上げたことがあった。温室効果ガスのこと、気温の上昇、生態系への影響などを調べた。今でも覚えているぐらい強烈な印象が残っている。 現在、脱炭素社会の実現は、世界の課 …

選挙の前に読んでみる NPOの政党アンケート

2022年7月10日、第26回参議院議員通常選挙が行われる。街頭では各政党が公約・マニュフェストをかかげ、有権者に政策をうったえかけている。 同じく国政選挙で活発化するのが、NPOによる政党アンケートだ。自分たちが取り組 …

「女の子だから」「男の子だから」が可能性を閉ざす 見直したいジェンダー・ステレオタイプ

<執筆>中小田 はるか  <イベント>「日本の高校生が直面するジェンダー・ステレオタイプの実態」~レポート発表記念イベント~ この数十年で徐々に男女平等意識が浸透してきていると感じていたが、世界経済フォーラムが発表してい …

当事者主体の活動が支える、視覚障害者の就労

<取材・執筆>Shiraogawa Haruna  <取材先>特定非営利活動法人タートル 理事長 重田 雅敏さん 「急激なテレワークの導入に、視覚障害者に対応するアクセシビリティが追い付かず、在宅勤務ができないケースを多 …

日本版気候若者会議参加者は社会課題と市民を結ぶキューピッド

<取材・執筆>鈴木 良壽   <取材先>菅原瑞季さん 大嶋香菜子さん 長谷川友子さん 私が2021年の夏に参加した日本版気候若者会議。様々な背景をもった39歳以下の若者が集まり、気候変動の問題に取り組むため必要 …

災害時の被災者支援と復興にプロの力を 「311変える会」シンポジウムより

<執筆>飯塚 哲   <シンポジウム> これまでの大規模自然災害から考える現在の被災者支援制度in静岡 私は、地方自治体の職員をしています。去る3月26日に参加したオンラインシンポジウム「これまでの大規模自然災害から考え …

衆知を集めて、ヤングケアラーを支える

令和 3 年度子ども・子育て支援推進調査研究事業​「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」が日本総合研究所から発表された。小学生を対象とした初めての全国調査となった。 「家族の世話をしている」と回答した小学校6年生は6. …

日本のなかの「見えない子どもたち」

2022年3月25日、文部科学省から「外国人の子供の就学状況等調査(令和3年度)」が発表された。2019年度(令和元年度)に初めて全国的な調査が行われ、2回目となる。 なぜ、このような調査が行われるのか。日本国憲法第二十 …

市民社会組織によるウクライナへの支援

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対する反対運動や、平和を呼びかける行動が、世界各地で続いている。日本でも、在日ウクライナ人やロシア人、両国に縁のある人や留学生、そして一般の人びとが街頭に繰り出し、即時の停戦、ウクライ …

愛せるもので語り継ぐ震災の記憶

<取材・執筆>時盛 郁子  <取材先>特定非営利活動法人桜ライン311 代表理事 岡本 翔馬さん 岩手県・陸前高田市。この街に、2011年11月から桜を植え続けている人たちがいる。これまでに植えた桜は、1947本。その1 …

現場の声から見えてきた「依存症への理解」

<取材・執筆>渡辺 有紀  <取材先>特定非営利活動法人いちごの会 リカバリハウスいちご尼崎 管理者 武輪真吾さん 依存症と聞いて、多くの人が持つ印象はどのようなものでしょう。なんだか怖い、その人が弱いから自己責任なので …

周縁部にあらわれる市民活動らしさ

今年度、東洋大学での講義を担当する機会をいただき、学生とともにNPOによる障害者の就労支援の取り組みを聞いてきた。就労支援事業は、一般就労を目指す「就労移行支援事業」、一般就労は困難だが雇用契約に基づく就労が可能な人を対 …

どんな時も親子たちの居場所に―子ども食堂の支援の形

<取材・執筆>上甲 結奈  <取材先>まつやま子ども食堂(そらいろのたね店) 代表 野中 玲子さん あなたは、子ども食堂という存在を知っているだろうか? 子ども食堂とは、子どもや親を中心に無料または低価格な食事提供などで …

コロナ禍、子どもと共に考えるこれからの「まなぶ権利」

<取材・執筆>奥山 由希子  <取材先>セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 田代 光恵さん 松山 晶さん 2020年以降続くコロナ禍は、もともと経済的に弱い立場にあった人に深刻な打撃を与えた。特に、サービス産業において非正 …

日本版気候若者会議に参加したら走り出していた話

<取材・執筆>鈴木 良壽   <取材先> ジャパンユースプラットフォーム 高橋 理都子さん 「ミツバチが地球上から消えたら、人類はあと4年生きられるだろうか?」 ――アルベルト・アインシュタイン 初めてこの一言を知った私 …

孤独・孤立対策 連携プラットフォーム始動

2021年9月27日、孤独・孤立対策 連携プラットフォーム(仮称)準備会合が開かれた。 この会合には政府側から菅内閣総理大臣、加藤内閣官房長官、坂本孤独・孤立対策担当大臣と、内閣官房孤独・孤立対策担当室の政策参与である大 …

企業が負う「人権尊重の責任」—アムネスティ「ビジネスと人権」入門セミナーより

<執筆>竹内 紀将   <セミナー> アムネスティ・インターナショナル日本 「ビジネスと人権」入門セミナー 会社勤めの経験がある人ならば、一度は上司や経営者への不満を抱えたことがあると思う。「残業代が支払われなかった」「 …

日米で学んだ「高齢化社会におけるコミュニティを主体としたテクノロジーの活用」

社会課題のグローバル化やボーダレス化が言われて久しい。課題解決のヒントやリソースは、同様の取り組みを行っている海外の団体が持っていたりするものの、その存在を知らなかったり、知っていても言語や文化などの違いなどもあり、日本 …

災害支援は「分野」ではない

特定非営利活動促進法には20の「特定非営利活動」が設定されていて、一般的には活動分野として捉えられている。具体的には「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」「社会教育の推進を図る活動」などで、NPO法人は定款において、自ら …

熊本地震下の高齢者施設 300人のボランティアと続けたケア

<取材・執筆>高松 美希   <取材先> 株式会社南阿蘇ケアサービス 副代表 松尾 弥生さん 熊本地震。最大震度7を観測した自然災害から、5年が経つ。 誰もが被災者で、平常心ではいられない時、多くの高齢者を抱える高齢者施 …

社会的マイノリティに配慮した英訳について考えたこと

日本語でも社会的マイノリティに配慮した言葉が数多くある。よく話題になるのは障害(者)※をどう表記するか。この場合、障害の「害」という字をあえて使わず、「障碍」や「障がい」と表記することも増えている。 ところ変わってアメリ …

子を望む夫婦に知ってほしい。特別養子縁組で「家族」を迎える選択肢

<取材・執筆>柿本 和子   <取材先>一般社団法人ベアホープ 理事 赤尾 さく美さん 筆者個人の話だが、以前、不妊治療を受けていた時期がある。 通ったのは、高度な不妊治療技術で評判のクリニックだった。いつ訪れても、待合 …